「ギターを買って軽音部や軽音サークルに入ったぞ!早速スタジオで練習だ!」

「あれ、このアンプ全然歪まない……どう使ったらいいんだ……?」

 

そんな経験はないでしょうか。

スタジオ常設の定番アンプ、JC-120。(※1)

マーシャル等の定番アンプと比べると全く歪んでくれず、音作りで挫折しがち。さながら音作りのFコードといった所でしょうか。

※1【Tips!】JC-120ってどういうアンプ?
スタジオなどに必ずと言って良い程常設されている定番のアンプ。
ギターアンプには真空管という部品が用いられるのがセオリーだが、JC-120はトランジスタというパーツが使われており、動作安定性の高さや味付けの少ないピュアな音が特徴。

 

 

何故JC-120での音作りは難しいのか

JC-120は非常に素直な音が特徴。反面、その素直さは時として「物足りない」「冷たい」といった印象を与えます。

そこで有用なのはミドルが強く出るエフェクター。「ミドルが出ている=暖かい」と感じさせる音色は、前述のJC-120の音作りで躓きがちなポイントを解決してくれます。

 

しかし今度は別の問題が。ミドルが強く出るTS系のエフェクター(※2)はゲイン幅が少なかったり、高域が削られすぎていたりと、どうしても「ヴィンテージ」を感じさせる傾向があるのです。

「もし、ミドルを強調しつつもしっかりとハイが出ているエフェクターがあれば……。」

そんな理想のエフェクターがPPSE’79であり、Cullateなりの一つの回答。


今回はPPSE'79の持ち味を最大限活かす3つのシチュエーション別レシピをご紹介します。

※2【Tips!】TS系ってなに?
低音と高音が適度にカットされ、ギターサウンドの主役とも言えるミドルが強調されたサウンドが特徴の定番オーバードライブ。
Ibanez TUBE SCREAMARに由来する。

 

01.実はセンターセッティングは「正解の音」

◽︎Setting: All Center

新しいエフェクターを手にしたとき、ついツマミを極端に回したくなったことはありませんか?

だけどちょっと待ってください。

僕はまず、全てのツマミを12時にすることをオススメします。何故ならば「12時はそのエフェクターを象徴する音」だから。実はセンターで良い音かつ、特徴が掴めるように作られているエフェクターがほとんどです。

まずはPPSE'79を12時でオンにしてみてください。

弾き方の強弱によって元気のあるドライブサウンドから美しいクランチサウンドまで、JC-120の硬さが耳馴染みの良い中音域で包まれ、まるで真空管アンプのような音が飛び出すはず。

 

◽︎Pick: atmos 0.75mm

演奏の強弱で音がの印象が変わるということは、使うピックの厚さや材質によってフレーズの印象が大きく変わるというのも面白いポイント。

太いリードフレーズを弾くなら厚いピックで太く抜ける音を、軽いバッキングを弾くなら薄いピックでかき鳴らす。まさにニュートラルな立ち位置なので、ここから音作りを始めるのが好みの音への近道でしょう。


02.大人の色気を出す方法。

◽︎Setting: Gain↓ / Tone↓

甘い音を出す余裕のある大人は、ゲインとトーンにも余裕があるものです。

ということで次はローゲインセッテイング。このセッティングの特徴はなんといっても大人の色気。ゲインと一緒にトーンも下げる事で、ゆったりとしたコード弾きにぴったりな柔らかで暖かいサウンドに。

しかし、ただ暖かいだけでなくカッティングや速いフレーズでもしっかりと音抜けが良いのはPPSE'79ならでは。TS系というジャンルでありつつも、透明感を担保したサウンドは唯一無二です。

◽︎Pick: mineral 0.5mm

僕が好きなのはピックに薄くて柔らかいものを使うこと。このピックならではの発音とPPSE'79の透き通る中域が混ざり合い、速いフレーズでもコード弾きでも、心地よい煌びやかさとあたたかさが共存する色気あるサウンドが味わえます。深夜、一人でギターを楽しむ時間。これ以上の正解はないでしょう。


03.今夜はオレが主役!

◽︎Setting:Gain↑ / Tone↑ 

「JC-120は歪みと相性が悪い」という噂があります。そんな言説を吹き飛ばす、ギターロックで主役になる為のセッティングをご紹介します。

ゲインを上げて中低域を強調し、さらにトーンを上げて高域のバランスを取る。JC-120の硬さとPPSE'79の暖かさが混じり合えば、邦ロックのサビのような荒々しいコードバッキングや、前に出るリードフレーズまでお手のもの。

特筆すべきはこの音は真空管アンプでは出せないということ。JC-120とPPSE'79が互いに引き立て合うことで独自のサウンドが生まれています。

◽︎Pick:atmos 1.2mm 

個人的には厚めのピックで掻き鳴らすのがオススメ。通常厚いピックで弾くとアタックが目立ちがちですが、PPSE'79のハイゲインセッティングではアタックの強さが悪目立ちせず、荒々しさが増し力強い音に。

まさしく主役!という存在感。反対にatmos0.5mmなどの薄いピックでコードを弾くと、バッキングギター感のある一歩下がった音に早変わり。「オレが主役の時間は終わったから…」と、他の楽器を引き立ててくれます。


エフェクターを「機材」で終わらせない。

PPSE'79は一万円台前半という、驚くほど良心的な価格で販売されています。製作者のMiyazaki氏による「学生にも気軽に手に取って欲しい」という狂気にも近い思いに裏付けられる覚悟を、我々は単なる「機材」として販売するつもりはありません。

音作りが難しい……と思っていたアンプでの演奏が楽しくなる。気分によってピックを変えたくなる。そういった体験がこのペダルをきっかけに少しでも広まって欲しい。

暮らしの中で貴方と音楽の繋がりがより増えていく。そんな選択肢の一つとしてPPSE'79はこれ以上ない完璧な候補でしょう。

 

(Writer:nanase)